入梅

十一日に、梅雨のはじまりを意味する、入梅の訪れがあった。

湿度も感じるようになり、カビも気になるころ。

カビを気にするあまり、梅雨ではなく、「黴雨」とも言われていたと異説があるくらい。

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むんむんとするこの時季。

じんわりと、汗の滲みも気になる。

漬けはじめた、梅の仕上がりを気にする毎日である。

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昨年からはじめるようになり、まだ二年目なのに、すっかり、「梅仕事」という言葉に

反応するようになった。

定期的にスーパーなどで購入していた梅干しは、昨年から買うことはなくなった。

瓶のなかに、ぎゅうぎゅうに詰め込まれた梅を見ては、毎日ほっこり。

一粒一粒、すっぱくも、おいしくいただき、昨年、仕込んだ梅もそろそろなくなる。

今年は、昨年から気になっていた、「さしす漬け」という内容で仕込みをした。

お酢、お砂糖、塩を混ぜ合わせた、減塩仕込みの梅干しができあがるのだ。

それに、取り出した梅とは別に、「さしす」という調味料にもなるから、有難い。

梅は、あまいシロップになったり、調味料になったりと、多様に楽しみかたがある。

昔のひとの知恵は、素晴らしい。

今更ながら、その知恵の恩恵を受けている。

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昨日は、一足早く、青梅で漬け込んださしす漬けから、青梅をとりだし、そうめんと一緒にいただいた。

夏!を感じた。

おいしかった。

「おいしい」という表現だけでは、語力のなさを痛感することもあるが、とっさに声となってとびだす

言葉というのは、素直である。

珈琲屋をしていると、珈琲の表現の仕方で、お客さんとはなすこともあるが、

「上手く伝えれないけれど、おいしいよ」という言葉に、肩のちからが抜けるのだ。