少し前に、縁側と畳の部屋の境に、障子を置くようにした。
忘れ去られていた障子を引っ張り出し、枠におさまるように一部を切り落とした。
建物のゆがみや傾きから、そのように施した。
月日と共に、姿を変えるということは、そのものの生命力を感じることもある。
切り落とした障子をおさめる。
すると、見事なたたずまいとなった。
ほれぼれとする、和の姿。
はじめからあったものだったが、空間を創るために、一度外してしまった。
すべてを取っ払うことでみえる景色がある。
そう想い、外してしまった障子。
三年と少し経ち、また、もとの位置へ。
部屋の隅に追いやられ、きっと、悶々としていただろうに。
ごめんよ。
また、新しい空間へと形をかえた。
来る人を迎え入れるために、またひとつ、お気に入りができました。