初心にかえり

背中を押してもらい、はじめた、自分で営む、珈琲の仕事。

月日が経ち、十月十日を迎え、まる八年になった。

時間は経てど、していることと言えば、大きくは変わらない。

それでも、始めた頃に比べれば、気持ちの上では、大きく変化してきたとおもう。

場所を転々と移し、そのたびに、揺れ動くものはあった。

それでも、いまもこうして、店を続けていられていることに、有難くおもうのだ。

ひとは、簡単には変わらない。

そんな言葉のやりとりを、ここ最近、なんどかした。

その通りだとおもう。

ひとが変わるには、それなりの大きな出来事と、覚悟が必要である。

昨年から、そんな出来事が繰り返し訪れ、そのたびに、感情の揺れ動く日々を過ごしてきた。

だからか、いまは不思議と、落ち着いている自分もいる。

ある程度の状況を経験すると、ひとは感覚が麻痺するのか、それとも、開き直りなのか、はたまた、自信になるのか。

ただ、経験がそういう気持ちにさせてくれるようだ。

多少は図太く、強くなっているようにもおもう。

それでも、ふいに、ちょっとしたことにこころがざわつくと、自分の弱さを感じてしまうのだ。

そうおもうと、結局は、この先もそんなことの繰り返しなのだとも想える。

、、

ていねいな仕事を心掛け、

九年目も自分をたいせつに、

ひとつひとつに向き合っていきたいと想うのです。

、、

その日に合わせ、

いつも花束をよういしてくれるあのひとへ。

ありがとう。