秋の知らせ

昨夜、たいせつなひとと、電話で話しをしていた。

ずいぶんと、長い時間、話しをしていたことにあとで気が付く。

電話を切ろうか、という頃、電話の向こう側から、鈴虫の声が耳へと届いた。

「あ、鈴虫いるね」

「聞こえた」

と、秋の知らせに、こころが動いた。

ここ数日は、台風の影響もあってか、湿った空気が漂い、じんわりとした暑さを感じる。

でも、数日前は、涼しい風が肌を撫でてくれた。

少しずつ、季節は移る。

小さな知らせが、それを教えてくれた。