朝露

朝露(あさつゆ)

庭師さんに教えてもらうまでは知らない言葉だった

朝露は、朝、空から細かい霧のような雨粒が降りてくるみたい

植物は、朝露を浴びて、一日をのりこえようとがんばるのだ

ひとの目には見えないような、神秘的なことはきっとたくさんあるのだろう

植物は、言葉を交わせなくても、ちゃんと手を掛けていたら

それなりにこたえてくれるものだと思っている

少し前に、庭師さんの使っていた水やりの道具と一緒のものが届いた

雨粒のようにやさしくお水をあげれる道具

いまの時季は朝晩、その子で水をあげている

「春ごろのなれば、木もその場所に慣れると思うから、それまでは過保護にしてあげて」

そう教えてもらい、我が子のように様子をみる毎日

ひとまず、この夏をのりこえれるように、愛情をそそごうと想うのだった